4,000億バーツ借入の緊急勅令、上院も承認し手続き完了
タイ上院は2026年8月31日、エネルギー危機への対応とエネルギー転換のために財務省へ最大4,000億バーツの借入権限を与える緊急勅令を、賛成135・反対11・棄権28・未投票1で承認しました。下院は8月26日に承認済み(既報)で、これで国会の事後承認手続きが完了しました。
審議では、アヌティン首相が通常予算では危機の規模と緊急性に対応できないと借入の必要性を説明し、エクニティ副首相兼財務相も「戦争が続いて原油高と輸入依存が長引けば、国民生活と事業が立ち行かなくなる。エネルギー転換を急ぐ必要がある」と述べました。上院議員からは「後半2,000億バーツは1枚の資料しかなく詳細がない」といった批判も出ましたが、エクニティ副首相兼財務相は、事業は審査委員会が公開・透明に選別し、厳格に精査すると約束しました。
使途の具体化も始まっています。運輸省は審査委員会に対し、(1) 運送事業者の燃料費を支援する「DLT(陸運局)プロサポート」第2期に約60億バーツ、(2) タクシー・バイクタクシー・路線バス・スクールバス・トラックなど公共・営業車両7業種を EV やハイブリッド、バイオディーゼル車へ転換する事業に約240億バーツ、の2事業・計約300億バーツを申請したことを明らかにしました。
具体的にどの事業が採択されるかはこれからで、在タイ日本人の生活に関わる施策(燃料費や公共交通の負担軽減など)が含まれるかも、審査委員会の選定を待つ段階です。