トヨタ、タイ3工場の生産停止が続く 部品メーカーの浸水で約3万台に影響
トヨタ・モーター・タイランドは、サムットプラカーン県のサムロン工場とチャチューンサオ県のゲートウェイ、バーンポーの3工場で、洪水の影響による生産の一時停止を続けています。スパチー・スッタムパン副首相兼商業相が2026年10月7日にサムロン工場を視察した際の説明として、THE STANDARDとマティチョンが報じました。
工場自体は浸水せず、部品が届かない
両紙によると、3工場は直接の浸水被害を受けていません。生産が止まっているのは、チョンブリー県のアマタナコン工業団地にある部品メーカーが浸水し、部品を供給できないためです。マティチョンによると、同社幹部は、同団地の約14社が50〜70センチの浸水で生産・出荷できず、カーペットやエアバッグなどの部品が届かないと説明しました。
| 項目 | 報じられた内容 |
|---|---|
| 停止開始 | 9月28日から(THE STANDARD) |
| サムロン・ゲートウェイ | 10月10日まで停止の見込み(THE STANDARD) |
| バーンポー | 10月18日まで停止の見込み(THE STANDARD) |
| 影響台数 | 約3万台。THE STANDARDは生産機会の損失、マティチョンは納車計画への影響として報道 |
| 当面の対応 | カーペットは日本、エアバッグはベトナムから一時的に輸入(マティチョン) |
同社幹部は、損害額は部品メーカーの復旧を待たないと算定できないと説明しています。工場の浸水で完成車約3万台が損壊したという報道ではありません。
政府の対応と企業側の要望
THE STANDARDによると、商業省と工業省は、工業団地への調査チームの派遣、災害の早期警報システムの改善、トヨタのリスク管理の手法を他の工場の基準づくりに生かすという3段階の対応を示しました。マティチョンによると、被災した部品メーカーへの税制上の優遇や、復旧用の機械・部品の輸入関税免除などの要望も出ていますが、副首相はいずれも検討段階で、効力のある措置ではないと説明しています。
トヨタ側は政府に対し、今回は警報が遅れて工場や部品メーカーが備えられなかったとして、洪水警報の精度と速さの改善と、税制面の支援や低利融資を求めました。
浸水した車の修理割引
THE STANDARDによると、スパチー副首相は、トヨタが洪水で損傷した車の部品代と修理費の割引を行い、トヨタ・リーシングがローン返済中の車の借り換えで住宅の修繕などの資金に充てられる窓口を設けたと評価しました。割引の率や期間、借り換えの条件は報道にありません。
続報: トヨタが停止期間を延長、3工場の再開見込みを提示(10月9日)
トヨタ・モーター・タイランドは2026年10月9日、洪水で部品の供給に支障が続いているため、3工場の生産停止期間を延長すると説明しました。マティチョンとBizTalkが報じています。
| 工場 | 9日発表の生産再開見込み |
|---|---|
| サムロン | 10月14日 |
| ゲートウェイ | 10月16日 |
| バーンポー | 10月19日 |
いずれも部品供給の状況を踏まえた見込みで、再開済みとの発表ではありません。同社は部品メーカーと調整を続け、納車が遅れる顧客には販売店を通じて日程を知らせるとしています。
両紙は今回の発表について、従来の停止予定を「10月5〜10日」と記しています。この記事の7日の視察報道に基づく工場別の停止見込みとは記載が異なるため、過去の停止期間は同一視せず、今後の見込みとして9日発表の上表を示しています。